種差海岸(たねさしかいがん)は、青森県八戸市東部にある海岸。下北半島から続く穏やかな砂浜の景観と三
陸海岸の険阻な岩礁と断崖の磯浜の景観がちょうど混ざり合う地点にある。
地名の由来には諸説あるが、アイヌ語の「タンネエサシ」(長い岬)から来ているという説が有力視されてい
る。
日本の白砂青松100選や新日本観光地百選などに選定されている。良質な鳴砂の砂浜でも知られている。
荒々しい岩石が露出した磯が見られ、鮫角(さめかど)の岬には種差海岸を一望できる葦毛崎展望台と鮫角灯
台がある。中ほどの大須賀海岸は白い鳴き砂の浜と松原が続き穏やかな風情を見せる。
司馬遼太郎
「どこかの天体から人がきて地球の美しさを教えてやらねばならないはめになったとき、一番にこの種差海岸
に案内してやろうとおもったりした。」
東山魁夷
「ひとすじの道が、私の心に在った。夏の早朝の野の道である。青森県種差海岸の牧場でのスケッチを見てい
る時、その道が浮かんできたのである。正面の丘に灯台の見える牧場のスケッチ。その柵や、放牧の馬や、灯
台を取り去って、道だけを描いてみたらーと思いついた時から、ひとすじの道の姿が心から離れなくなっ
た。…」
鳥瞰図絵師吉田初三郎
大正の広重と謳われた吉田は、種差海岸芝生地に別邸を構え、家族も移住して戦中・戦後の画業の拠点とし
た。
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