缶詰で薬膳ができ、美しく健康になれるなんて本当なのだろうか。著者で、薬膳アテンダントの池田陽子さん
は薬膳とは、中国の伝統医学(中医学)に基づいた理論で、すべての食材は体のいずれかに必ず作用するとい
う考え方だ。池田さんがこうして食べ物の重要性を強調するのは、自身の体験があるからだ。30を過ぎたこ
ろ、肌の衰えを感じ、食を見直そうと薬膳を学んだ池田さん。サバ、イワシ、サンマなどの青魚は「活
血」食材で美白に効果があると学んだが、仕事が忙しく、残業を終えて帰るころにはスーパーも閉まり、青魚
は手に入らない。買えたとしても調理が面倒で、「青魚を生活に取り入れるのは、非常にハードルが高っ
た」。そんなとき、コンビニに並んでいたサバ缶が目に入った。実は缶詰は下ごしらえが済んでいるため、本
格的な料理が簡単に作れて、忙しい人にはぴったりの食材だった。
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