日本浮世絵この不滅の神話

世界の美術史上で、わが国ほど秘戯画、春画と呼称され好色美術が展開された国は、その類をみない。
むろん、このわが国の春画美術は、古代中国の六朝(三〜六世紀)唐栄(八〜十二世紀)の宮廷文化の移植と共に舶載されたものである。
往昔の奢美な王朝好色の中でこの春画美術は発展した。
日本の封建制度は好色出版に対する暗黙の寛容さがあった。人間の好色は文化を創造するエネルギーであって、この拒否は創造力の衰退を招く。浮世絵は風俗画であると共に、女人礼讃の絵であり、人間の好色を充足せしめる快楽的な玩賞である。
 


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                   (1789〜1800) 寛政期頃 喜多川歌麿 画
                   (1837)天保八年 歌川国芳 画
                   鎌倉期(13世紀)絵師不詳
                   嘉永期(1848〜1853) 歌川国芳 画
                   安政期(1854〜1859)歌川国芳 画

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