日本の夏 初夏の可憐なもみじ 今にも風に吹かれ落ちそうな

初夏の山でもみじを楽しみ自然の精気を吸って体をリフレッシュ


細い竿の先のような木の枝に今にも風に吹かれ落ちそうな初夏の可憐なもみじ、庭の木の緑の中で薄い鶯色の

もみじはひときわ目を引く存在です。新緑の木々の緑が鮮やかに芽を吹いて梅雨の季節に映え薄い鶯色は秋

の色づく紅葉と又違う風情を見せてくれます。初夏梅雨の晴れ間の空に夏の太陽が照り、蝉が泣き始める夏の

始まり、もみじの葉が太陽に向かって鶴の羽のように葉を広げ、まるで母親が子供を暑さから守るように優し

く包んでくれる、なぜか幼子になった時のような懐かしい匂いを思いださしてくれる。もみじの小枝の間を

夏の暑い風が涼しげに通りぬけ自然の涼しさに身も心も爽やかに優しく包んでくれるように、まるで母の胸に

抱かれいるよぅな錯覚をおぼえてくる。日本の天照信仰にも繋がっているように女性的で繊細に細く柔らかく

優しい感じの女性の姿を神代の人も、もみじの中に見たのだろうか。初夏のにじむような暑さを忘れさせ、も

みじのように優雅に美しく風に吹かれ、涼しげに揺れる、もみじの木漏れ日が、日本人の感覚、感性を心の中

に取り込んできたような気する。喧騒な社会からちょっと目を離し初夏の山でもみじを楽しみ自然の精気を吸

って体をリフレッシュしてはいかがでしょうか。松は男、もみじは女、日本人の私にはそう云う感じがしてい

ます。

夏目 椛  2011.06.15

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