私は今還暦である。この年になれば色々な思いが廻ってくる良い想い、悪い想い、過去を振り返って見れば小さ
な頃の想いが走馬灯のように脳裏に甦ってくる父、母、祖父、祖母、その先の先祖故人を考えればきりがないの
である。その先の未来も同じである。そう思い故人の安らぎを祈るのは家族であり、家族の絆を確かめるものは
慰霊碑すなわち墓碑である。人は全て生と死を持って自然に返り、生前この地に生まれこの地の空気を吸って生
活を営んできたのであると考えられます。
先祖代々続けてきたのも必然的でありその地に返りたいと想う考えを持つのも又自然である。従ってこの土地い
わゆる国を想い、家族を想い未来永劫生き続けたいと想うのである。私は墓碑建立をするにあたり文化、伝統を
重んじ自分なりの感性を取り入れ考えてみたとき墓碑の花瓶、(線香立て)の花模様を日本古来の風土に見た
野草の撫子を付ける事にした。生前生まれ育った、この地に未来を信じ逝った人への想いを込めて自然に返るよ
うに、先祖が静かに眠る聖地のように
合掌
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